乳幼児の育て方基本編

こころ(情緒)を育てたい

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

こころを育てるためには、情緒をバランス良く育てたいので、情緒の話をします。

情緒には、3つの大きな柱があります。
私達はいろいろな個性があり、ひとりひとり性格も違います。
ひとりひとり微妙に3つの柱が重なり合っていい色を出しているのです。
その3つの大きな柱を良く育てながら、得意な大きな太い柱も大切に育てながら、いい色のその人らしい「こころ」を育てたいものです。

3つの大きな柱は「集中性の情緒」と「高揚性の情緒」と「くつろぎ性の情緒」です。  

52ea94705813baa8ba79b3af3237337a_s

 

1、まず集中性の情緒の説明をします。

読書に集中する、先生の話を集中して聞く、夢中になってゲームをするなど、何かに集中するという要素が、集中性の情緒です。

勉強をしたり仕事をしたり、また遊ぶときも集中性の情緒は必要です。ひとつの事に集中することで効率も上がるし、目標もはっきりします。気持ちも研ぎ澄まされることでしょう。

何かに集中することは大切ですが、その一方で、集中しすぎると周りのことは意識しなくなる、という側面があります。
こだわりも強くなります。集中しすぎて、そのことだけしか考えられなくなり、周りのことが見えなくなるでしょう。

また、気持ちの切り替えができにくくなる場合もあります。
そこまで熱中してやり続けるからこそ、偉大な発見につながることもありますし、研究し続けられるということもあります。

集中性の情緒は、生きていくうえでとても大事な要素で、生まれたときから徐々に発達していきます。
赤ちゃんはお腹が空いたという、不快な状態になると泣きます。
おっぱい(ミルク)を飲むことに集中して、お腹がいっぱいになって、不快がなくなると、おっぱいへの集中が消失します。
生後2か月にでもなれば、ママの顔をジーっと集中して見たり、キラキラ動くもの(ガラガラなど)をジーっと集中して見たりします。

このように、集中性の情緒は成長するとともに発達していきます。

 

2、高揚性の情緒

たとえば、おいかけっこをして遊んでいるときに、おにが迫ってくると、それは大変だと必死に逃げたり、コースを変えて逃げたりして、おにに捕まえられずに逃げられて、思わずほっとしたりします。
このように、活発な遊びをしているときは、状況に対応した動きが求められているし、高揚した気分で楽しく遊べます。

あかちゃんは嬉しいと手足をバタバタさせながら、キャキャキャ、キャキャキャ、と笑います。
このように楽しいと、気分が高揚して活発になり、興奮してくる気持ちが高揚性の情緒です。

気分が高揚し、活動的になることはとても大事です。3つの情緒の柱が育った上で、高揚性の情緒が発揮されると、とても大きな効果が出せるでしょう。テキパキと状況に対応しながら、効率的にたくさんの仕事をこなせるでしょう。

気分良く、意欲的に活動的できるので、自分の持っている力を発揮できるし、活発に動くので、気分の発散になり、気分転換されやすくなります。適度な集中力と意欲と活動性が重なることで、すばらしい結果がでるのではないでしょうか?

しかし高揚性の情緒ばかりが強くて興奮しすぎると、バタバタ動き回り、ちょっとしたことで舞い上がり、興奮しすぎて自分の気持ちが抑えられなくなったりすることでしょう。
一つのことにじっくり取り組めず、次々とやることを変えて、周りの事に気配りもできずにつっぱしっているような状況は、興奮状態と言えるかもしれません。周りの人はちょっと引いてしまいそうです。

そのような状況を、高揚性の情緒が強く出ていると考えます。高揚性の情緒が強く出ていると、高ぶった感情は不快の感情に移りやすく、パニックになったり、突然ぐずり始めたりするかもしれません。

集中性の情緒と高揚性の情緒とくつろぎ性の情緒が、いい具合にバランス良く育つと、適度な気分の高揚感を感じながら、いろいろなことに取り組めます。3つの情緒が流動しながら、その場、その場に合わせた気持ちになって、活動できるといいでしょう。

スポーツなどでは、高揚した気分を持ち続ける必要があるし、集中や、人の動きに合わせて自分の動きを調整する、ということも必要になってくるでしょう。
3つの情緒の発達を基礎に、ひとりひとりの個性を尊重しながら、得意な情緒を太く豊かに伸ばしたいものです。

どう生きることが自分らしいのか?
どういう力を発揮できるのか?
何を補ったら、より生きやすくなるのか?

自分自身の心を振り返ってみるのもいいですね。
 

3、くつろぎ性の情緒

私達は、何か大きな仕事をして成果を出すと、ホッとして、満足感を感じてゆったりします。
グループで仕事をした場合は、仲間同士「やったね!」、などと共感し、お互いに褒め合い、労をねぎらったりします。

このように、ホッとして、身体の力も抜けて、心の緊張もほぐれる状況のときは、くつろぎ性の情緒が発揮されているときです。
ゆったりリラックスして、満足して、達成感を感じたら、次への目標に気持ちが向くし、自信にもなります。

もし、くつろぎ性の情緒が弱くてゆとりがなく、ホッとすることもなく、何かに追い立てられるように仕事をしていたら、ばったり倒れてしまうかもしれません。ずっと緊張が続いてストレスがたまり、眠れなくなり、心のバランスを崩してしまうかもしれません。

だから私達人間は、よく考えて目標を決め、頑張って働き、達成してほっとリラックスして疲れをとり、また頑張れるのがいいのですね。

もし失敗したとしても、努力した自分をねぎらい、身体の力を抜いて冷静になって、失敗した原因を考え、何を工夫したらうまくいくのか考え、もう一度チャレンジできる気持ちが素晴らしいのだと思います。

そのときに、くつろぎ性の情緒の役割が大きいのです。身体の力を抜いて落ち着いて、マイナスのイメージを消してゼロからスタートできると、気持ちもプラスになり、失敗から学べることは大きいでしょう。

そうなると、もう失敗とはいえません。目標を達成するために、必要な経験だったのです。

ゆったり落ち着いているときは、周りの事にも目がいきます。
受容性が高まり、周りの状況に合わせやすくなります。
子どもを育てているお母さんなら、子どもが話しかけてきたら、耳を傾けられますし、気持ちを受け止められます。
落ち着いて子どもの状況に対応できます。

くつろぎ性の情緒の働きで、周りの状況が把握できて、ゆったり受け止められるということは、周りの人に合わせられる、集団生活にも適応しやすくなるということがいえるのです。

一緒に活動をして、心の交流があって、共感したり、甘えたり、慰められたり、励まされたりする中で、人間関係も深まり、思いやりも生まれるのです。言葉に含まれている気持ちを感じ、会話もはずみます。

集中性の情緒と高揚性の情緒とくつろぎ性の情緒が、絡み合って流動しながら表現され、私達の情緒が発達をしていきます。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。

お問い合わせ・ご相談はこちら